不足と過多の間にあるちょうどいいところ、という話 (Fiar Weather Fridends / Daedelus)
本日の1曲は、DaedelusのFair Weather Friendsです。
最近、干物にハマってまして。きっかけは大したことないんですけど、たまたま入った食堂で食べた焼き魚定食が美味しくてですね、なんか、焼き魚の秘めたるポテンシャルに気づいちゃったんですね。焼き魚なんて今まで生きてきた中で数え切れないぐらい食べてきましたし、その時食べた定食も大して高い定食でもなかったんですけど。なにかに目覚めたかのようにですね、「これだ、これこそ求めていた焼き魚だ」って、それはちょっと大げさか。まあ、それ以来、不思議と焼き魚が今までよりも美味しく感じるようになって、色々食べてるうちに、特に「干物って美味しいなあ」ってなって思うようになってきたんですね。今じゃ、常に冷蔵庫に干物をストックしております。鯵が美味いんですよ、特に。鯵の干物が。
干物を焼くっていうのも実は難しくってですね、焼き足りないと油っていうんですか、旨みの汁ですかね、ジューシーさが出ないですし、逆に焼きすぎちゃうと焦げちゃって食えたもんじゃなくなりますからね。こう焼きながら、もちょっとだなって、たまにひっくり返したりしながら、火力も調整したりして。個人的にはちょっとしっかり目に焼くのが好きなんですけど、なかなか塩梅が難しくて、ここぞっていうタイミングを見計らって、皿に乗せるわけです。あとは白ご飯と味噌汁があれば十分ですね。
音楽もですね、焼き足りなさと焼きすぎのちょうどあいだの一番いい感じっていうのがあってですね。今日紹介するDaedelus、この人は確かアメリカの西海岸の先進的なヒップホップとかダンスミュージックを作ってる人なんですけど、西海岸と干物。いいですね、なんの関係もない。今日の話、無理やりだなっていう。
ともかく、この人の場合は、このFair Weather Friendsっていう曲が収録されてるアルバムのポップさが、個人的には一番ちょうどいい焼き加減ですね。これより前のアルバムは焼き足りなくてまだ生っぽいし、これを過ぎちゃうとちょっと焦げすぎっていう感じですね。バランスを見極めた位置にある音楽のポップさがこのアルバムの魅力なんだと思います。「俺はもっと焦げてるのが良いんだ」っていう人もいらっしゃるかと思いますけども。
干物の焼き加減にこだわれば、煙の向こうに西海岸のヒップホップシーンが…、うん、見えないですね。
Daedelus - Fair Weather Friends
Love To Make Music To (ZENCD142)
- アーティスト: Daedelus
- 出版社/メーカー: NINJA TUNE
- 発売日: 2008/07/15
- メディア: CD
- クリック: 13回
- この商品を含むブログ (10件) を見る