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switch9’s blog

地球のみなさん、こんにちは

サンプリングミュージックと人体の構造、という話 (Mt. Saint Michel Mix+St. Michaels Mount / Aphex Twin)

 本日の1曲は、Aphex TwinのMt. Saint Michel Mix+St. Michaels Mountです。

 

 「読者には誤読の自由がある」とは筒井康隆先生のありがたいお言葉ですが、視聴者にも誤解の自由があると信じてあえて今日はAphex Twinです。

 

 サンプリングミュージックについて、ごく大雑把に言うとですね、80年台にサンプリングミュージックというものが誕生して、そこから90年台に入って、ブレイクビーツと言われる音楽ジャンルが出来上がっていって、どんどん進化していく過程で、当時注目されてたのは、スピードと打ち込みの密度だったと思うんですよ。BPMもどんどん速くなっていって、さらに32分音符とか64分音符とかの細かさでリズムを刻むようになっていって、そういう、人間のドラマーには到底演奏できないようなリズムこそがブレイクビーツというジャンルの音楽の魅力だって、あの頃のリスナーは考えてたと思うんですよ。僕も含めて。

 

 それってたしかにそうなんですけど、実はもう一つあるんじゃないかなあって。というのがですね、Chris Cunninghamが監督したMonkey Drummerっていうショートフィルム、っていうかミュージックビデオですね。今日の1曲のAphex TwinのMt. Saint Michel Mix+St. Michaels Mountをフィーチャーしたミュージックビデオなんですけど。知らない人のために簡単に説明しとくとですね、6本の腕と2本の足とチ○コでドラムを叩くチンパジーのロボットがドラムを演奏するビデオ、ってこの説明で理解できる人いないですね、頭おかしいですね、Chris Cunningham。これをあらためて見てみて、なんでこのビデオ撮ったんだろうって疑問に思ったんですよ。腕が6本あることに何か意味があるんじゃないかって。

 

 で、ふと気がついて。人間のドラマーを凌駕したブレイクビーツの魅力って、スピードとか手数だけじゃなくって、同時に鳴らせる音の数でもあったんじゃないかなあって思うんですね。サンプラーシーケンサーがあれば、人体の構造に制約されることのない音を鳴らせる、そのことの革命性ですね。このビデオの中でドラムを叩きまくってる6本腕のチンパンジー型ロボットってまさに、それを具現化した、ブレイクビーツの象徴としてChris Cunninghamは描いてるんじゃないかなあって。サンプラーを手に入れたミュージシャンはつまり、腕が6本あるドラマーのようなもの。そういう人たちが作ったのがあの頃のブレイクビーツという音楽だったなじゃないかなあと。あくまでも個人的な解釈ですけど。あながち間違っちゃいないと思うだけどなあ。まあ誤読は読者の権利だということで。

 


Aphex Twin & Chris Cunningham Monkey Drummer Music Video [HQ - 1080p]

 

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