switch9’s blog

地球のみなさん、こんにちは

メルカリで時計を買った話

CAMY

 メルカリで腕時計を買った。CAMYというスイスの今はなきブランドの腕時計だ。このブランドのことは今まで知らなかったが、調べてみれば興味深い来歴を経た企業であったらしい。

 届いた時計はピカピカでまるで何十年も前の製品とは思えない。それが良いことなのか悪いことなのかは分からなかった。後から交換したと思われる合皮のベルトは安っぽくてがっかりしたが、しかし文字盤のデザインは好みであったし、トータルで見ればいい買い物をしたと小さくガッツポーズをした。ただし、裏蓋が天地逆に嵌められていることに何か嫌な予感はした。

 その予感は当たっていた。
 いざ使ってみると、まるで時間が合わない。日差数十秒なんてレベルではない、数分でもない。分差数十秒ぐらいは平気で遅れる。それどころか気付けば止まっている。手巻きの竜頭はいつまでも回せ続ける。なんだこれは。もはや”時”を”計”る道具(即ち此れ時計也)としてのアイデンティティを放棄した、腕輪のような何かである。

 美しく撮られた商品写真が意図するまやかしに見事にしてやられたわけだ。ファック!

 おそらく販売者は、時計をレストアするのが趣味で、小遣い稼ぎに販売もしてるんだろう。そういう素人がいるだろうなとは思っていたが、こんなにもレストアの技術的レベルが低いとは思わなかった。技術者としてもうちょっとプライドを持てよ。

 メルカリで腕時計は二度と買わないと心に誓った、ある冬の日の出来事だった。

最近の氷川きよしの『箱根八里の半次郎』について

 最近の氷川きよしはベテラン感が出てきて、箱根八里の半次郎のサビの「やだねったらやだね」のところをあえて3/32拍子ぐらい遅らせ気味に、さらに語尾を「ねぇ」と余韻を残し気味で歌うので、あとに続く客の掛け声が、タイミングを合わるのが難しくなり、ファンの高齢化と相まって、もたり気味になりがち。

H&Mのシューズラインが意外に悪くない

 安かろう悪かろうの代名詞のように扱われるH&M。特にシューズなんて専業ブランドにはまるで太刀打ちできんでしょと思いがちだけども、そんな先入観の色眼鏡をいったん外してみると、おっとっと、いやはやこれは意外と悪くない。

 これとか、シンプル、シック&クリーンだし、

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 これとか、スニーカーヘッズの心をくすぐるディテールを散りばめてるし、

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 これとか、ブーツ的要素を軽やかにスニーカーへと昇華してるし、

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 これとか、素材も悪くないからファストファッション的でないし。

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 どれもどこかで見たことある感じのデザインだけれど、それがアノニムかつ匿名性を兼ねていて、しかも、ファストファッションゆえにハイテクノロジーやヘビーデューティな要素をバッサリ切り落とせる身の軽さもむしろ武器。「あれ何?どこのブランドのシューズなのかわからない!」という逆説的魅力。いいんじゃないですかね、上手く選べばかなりいい。

 

ファストファッション: クローゼットの中の憂鬱

ファストファッション: クローゼットの中の憂鬱

 

 

Interface2018年03月号はラズパイを鍋で煮る

 ラズパイを鍋で煮、電磁ノイズを浴びせ、地中に埋める。なんて攻めた企画なんだ。

☆第1部 ラズパイが使える限界リサーチ
●Appendix1 代表的なラズベリー・パイの限界をリサーチ
●第1章 動作温度の限界①…-40℃~+100℃で動かす
●第2章 動作温度の限界②…低温-196℃で動かす
●第3章 動作温度の限界③…高温+160℃まで加熱して動かす
●第4章 耐水性の限界①…霜が付いた状態で動かす
●第5章 耐水性の限界②…水道水に漬けて動かす
●第6章 電源の限界①…電源電圧を下げて動かす
●第7章 電源の限界②…電源電圧を上げて動かす
●第8章 振動を与えながら動かす
●Appendix2 ラズパイ宇宙への挑戦

☆第2部 ラズパイのガチの限界に挑戦
●第1章 鍋で煮る…手軽な方法で動作温度の限界を探る
●第2章 ラズパイWi-Fiの実力を調べる
●第3章 ラズパイに電磁ノイズを浴びせながら動かす
●第4章 地中(灼熱のビーチ)に埋めて動かす
●第5章 水中30mで動かす
●第6章 液冷動作に挑戦してみる
●Appendix1 ゾウが踏んでも壊れないか試してみる

☆第3部 Piカメラの限界リサーチ
●第1章 カメラ・ケーブルを延ばせる限界を調べる
●第2章 屋外使いで心配に…Piカメラを高温で動かす
●第3章 暗所撮影の限界を調べる

 

 

1月中に15冊読む その3 『写真のボーダーランド X線・心霊写真・念写』

 少女たちが思い描いた妖精の姿は、彼女たちの心の中で作られたものではなく、彼女たちが目にした絵本やイラストなどを通じて築き上げられたものである。だが、たとえ独自に創造されたものではなかったとしても、それが彼女たち自身の空想の産物だったことは間違いない。そして、カメラを手にした彼女たちは、薄明のなかから妖精たちを引きずり出そうとしたのではなく、単に「自分たちの夢を写す鏡」として写真を利用したにすぎない。少女たちは、妖精の実存を証明しようとしたのではなく、写真というメディアを通じて、現実世界のただなかに空想世界のイメージを召喚しようとしたのである。

 妖精写真を偽造した少女をめぐる話における、このまとめは、SNSインスタ映えに夢中になる今の少女の心理にもまるっと当てはまる。

写真のボーダーランド: X線・心霊写真・念写 (写真叢書)

写真のボーダーランド: X線・心霊写真・念写 (写真叢書)

 

 

1月中に15冊読む その2 『なぜ孫悟空のあたまには輪っかがあるのか?』

 西遊記の中には「天上の一日は下界での一年にあたる」という概念(考え方?)が所々で出てくるらしい。ドラゴンボールでの、「精神と時の部屋」のモチーフはこの設定から引用してるんだろうか、それとも偶然の一致なのだろうか。