自動でやってほしい
1年365日、街灯は夜になると勝手に明かりが灯る。あれは、暗くなったらオン、明るくなったらオフ、を自動でやってくれるデイライトというセンサーがついているからである。あの機械のおかげで街灯点灯業という虚しい職業とそれに従事させられるワーキングプアがこの世に存在せずに済んでいるのである。デイライトは偉大である。
だから、機械よ、寒くなったら物置からストーブを出す。最寄り駅が近づいてきたら寝ている乗客を起こす。シャンプーがシュコシュコし始めたら徳用詰め替えを購入する。こたつで寝そうになったら布団へ運ぶ。菓子パンの応募シールをはがきに貼る。などという日々の些事を、デイライトを見倣って、自動的にやってくれないだろうか。もちろん、春になったらストーブを物置に戻して代わりに扇風機を出すまでやってほしい。ピロリロリロリと音がなったら、灯油も自動でなんとかならないだろうか。寒いのだ。明日は雪が降るとか言ってるし。